必ずや名を正さんか。 (子路第十三/306)
「自分のやるべき仕事は責任をもってやり遂げる。役職についたなら、まずその覚悟をきめることが大事である。」
今回は論語です。
孔子:全員に職責をまっとうする意識がなければ、いうことがまちまちで組織が乱れる。上の指示もあいまいで、従わない人間も出てくる。結果的に人民を惑わせ、信用もされなくなるのだ。
読者の皆さんはドキッとされた方が多いのではないでしょうか。
ベトナム法人を任されたはいいが、組織が乱れ、上の指示に従わないスタッフもいる。結局、統率が取れず社内では横領事件まで発生することになる。
利益は多少出てたとしても社内はぐちゃぐやで、外部スパイを雇って不正を働くスタッフを解雇したなんて話も聞いたことがあります。
横領事件まで発展せずとも、組織が乱れている現地法人。
その要因を探るとやはり日本人の役職や職務権限規程未整備があげられる。
上場企業であってもキチンとした規定を揃えて実施できている企業は少ない、特に上場して数年しか立っていない企業の現地法人なんて本当にぐちゃぐちゃです。寧ろ、中小企業の現地法人の方が真面だったりします。
日本では係長や課長クラスがベトナムでは現地法人代表を務めたりすることもあります。
管理経験も乏しいことも挙げられますが、組織創りの基本を学ばずに赴任している場合も多く厳しい言い方をすると会社として動いていない。
まずは、今回の論語に習ってやってみてはどうでしょうか。
すみません、もう一つありました。
今回の論語と社内規定整備もお忘れなく。昔、歴史を勉強したことがあるかと思いますが国の成り立ちを見るとまず「憲法」が制定されて初めて国家が形成されます。
会社も同じでルールが最優先になります。
ルールもお忘れなく。
つづく