一部上場企業 ベトナム現地法人社長の裏ブログ

ベトナム裏情報です。公の場では語られない事実を掲載。

賞与って必要ですか?

毎年この時期は賞与(ベトナムでは13か月目の給与)のことで頭を悩まされる方も多いいのではないでしょうか。


・支払い時期はテト後?テト前?
・年1回?それとも2回
・支給額は1ヶ月分? 2か月分が妥当??


上記三つは会社さんそれぞれで決められていいかと思います。
特段、こうしなければならないと言うことはありません。


巷では操業間もない会社さんで人事スタッフから「ベトナムでは賞与を必ず支給しなければなりません。法律にも明記されています。」など言われ、キャッシュも十分ではないが仕方なく全社員に支給したなどの話も聞いたことがあります。


スタッフからすると賞与を貰ったら嬉しいです。さらに、月収の2倍いやもっとあれば更に嬉しいですよね。社員の士気も高まり相乗効果?!


これって、本当に法律に明記されているんですかね??
今日はこれを見ていきたいと思います。


回答「法律では賞与の支払い義務は明記されておりません。」


ベトナムでも日本でも賞与は一般的かもしれませんが、会社の成績次第であります。
上記のように生産畑一筋でベトナムに赴任された社長さんはごく稀に人事スタッフから「賞与支給は会社の義務」と言われると信じてしまうものです。



今日はこの辺でお仕舞。

罰金?!

行政処分の中に罰金があると思いますが、主もに財務省管轄の関税、税金に関わるものから労務、環境、建築、消防等に関係するものがあるでしょうか。


その中で金額が大きいのもが次の二つです。


・税務調査:通常設立から5年程で入られるそうです。
      数千万円追徴された話は聞いたことがあります。


・税関調査:これも設立から5年程で入られるそうです。
      税務調査よりも上をいくと言われますが、
      1億円近くいくこともあるそうです。


私もこの二つを経験しました。


原則、罰金は行政処分の一部で法律や通達から逸脱した行為をした企業に対し課せられるものです。もちろん、故意に行っている企業もありますし、一方では大手監査法人の税務チェックを毎年受けているのにも関わらず税務調査で指摘される(理不尽な指摘)などもあります。


そうは言っても、理不尽な指摘で罰金されることは少なく大部分が企業側(経理や通関担当者)と現地法人社長の勉強不足が原因かと思います。悲しい事実ですが、我々に問題がある場合が多いです。
それを知らず、筋の通った指摘でも経理や通関担当者は当局者が理不尽な指摘をしさらには賄賂まで要求しているといった具合に話をゴチャゴチャにして、最後は現金(賄賂)で肩を付けようとすることが多く見受けられます。
大半の社長さんは自社の経理スタッフ(または通関スタッフ)の説明と当局の指摘内容のどちらが正しいは適切に判断できていなのではないでしょうか。


日系企業で働いているスタッフの専門的知識レベル(税務、税関)は低いのは否めないでしょう。なぜなら、日本語など語学優先で採用してしまうからです。英語のできるベトナム人でしたら、英語以外の知識も十分にある場合が多いですが、大学で日本語を専攻していた方々はアニメオタクも多く仕事には全く興味がないことがあります。さらに、日系企業では新人社員に専門的知識を教えるべき上司がいない。
社長や管理職である上司はそういった事情に疎い日本人だからです。


ベトナム人スタッフの知識レベルも低い、日本人管理者ももちろん、ベトナムの税務、税関には疎い。これでは、何が何だか判らず、「郷に入っては郷に従え」と言わんばかりに「賄賂」に頼ってしまう。


賄賂対策の第一手は日本人管理者とベトナム人スタッフの勉強からでしょうか。


それだけでは、まだ足りませんが、そのお話はまた別の機会に譲ることとして今日は終わりにします。
(皆さん勘違いしてますが、ベトナムって本当は賄賂の国ではないんですけどね)

賄賂を要求される

ここベトナムでビジネスをしていると「賄賂」を要求されることはもう一般常識になっているかと思います。
多かれ少なかれ皆さんも経験されていることでしょう。


そして、皆さんが苦労しているのが「賄賂」をどう捻出するのか。
原則、領収書のない費用は損金算入できません。日々の私的な飲食で領収書を発行してもらってコツコツ貯めるという方法はオーソドックスです。
本日は、そういったお金の捻出方法は次の機会にご紹介するとしてその前にお話ししたいことがあります。


皆さんはベトナム人従業員から「賄賂」を当局から要求されていると鵜呑みにしていませんか。


本当にそれは賄賂として当局の担当者に渡っているのでしょうか、また当局担当者に渡されたとしてもそれは本当に必要な賄賂だったのでしょうか。
私はいつもこの問題考えてしまいます。


少し場合別に考えてみましょう。


全ての事例はここでは割愛しますが、よくある嫌な例を一つご紹介します。


ベトナム人スタッフ
「社長、日本から某〇NT便で資材のサンプルが通関で止まっています。某〇NT便の担当者から100万ドンの賄賂を税関担当者に渡せば今日の午後には配送してくれるそうです。賄賂を払わないといつになるか分かりません。」


一般的な現地法人社長
「それは困ったな。そのサンプルがないと出荷スケジュールにも影響してしまう。
仕方ない、100万ドンくらいなら私のポケットマネーで払おう。直ぐ、某〇NT便の担当者にそう伝えて。」


この場合、無事にその日の午後にサンプルは届いたそうです。


私も経験ありますが、これって本当に100万ドン払う必要はあったのでしょうか。
私の答えは「ノー」です。
私は賄賂を払う意図がないことを伝え、翌日に配達された経験があります。


よく考えて下さい。通関で止まっているのに、数時間内に税関担当者が許可し某〇NT社がホーチミン郊外にある工業団地まで配達するには時間が足りません。
恐らく、既に連絡が会社のベトナム人スタッフに連絡が来た時には通関は切れて配達準備が整っていると思います。そうでもなければ、その日の内に配達はちょっと考え難いです。


今回はここまでにしておきます。
何かご意見ありましたらコメントお寄せ下さい。