ベトナム人はシンチャオ(Xin Chao)と言わない
ベトナムに赴任して最初に勉強するベトナム語にはいくつかありますが、その中でも有名な語句を見ていきたいと思います。
最も有名なベトナム語ベスト3
1.シンチャオ(Xin Chao):こんにちは
2.カムオン(Cam on):ありがとう
3.タンビエット(Tam Biet):さよなら
※上記ベトナム語には声調記号などは省略しております。
私はいつも思うことがありますが、ベトナム語の教科書、観光案内などでよく紹介される3語ですが実際にベトナム人からこのような単語で話しかけられたことがありません。
それでは細かく見て行きましょう。
1.シンチャオ:こんにちは
解説:確かにこの単語は存在しますが、これのみで使用されることはありません。日常生活で使われ方を下に例を示してみました。
A君(30歳男性):チャオ エム (Chao em) こんにちは
Dさん(25歳女性):チャオ アン (Chao anh) こんにちは
これは、30歳男性と25歳女性の挨拶の一例です。チャオ(Chao)は使ってますが、シン(Xin)はありません。さらに、人称代名詞であるエム(Em)やアン(Anh)を使っています。
エムやアンを使うことによって、相手との上下関係をはっきりさせます。曖昧はよくないですね。シンチャオ(Xin Chao)には人称代名詞がありませんので、通常使われることはありません。※一定の条件下では例外もあります。
2.カムオン:ありがとう
解説:この単語もシンチャオ(Xin Chao)と同様にこれのみで使用されることはありません。ベトナム語では人称代名詞を使うことでお互いに距離感を認識することができます。もっと言えば、相手も尊重する際にもこの人称代名詞が大活躍します。
心を込めて「カムオン(ありがとう)」と相手に伝える時に人称代名詞がないのは失礼にあたるでしょう。
読者の皆さんは外国人ですので、ここまでは気にされなくても大丈夫ですが知っているとよりベトナム人の方と仲良くなれるかもしれません。
3.タンビエット(Tam Biet)
解説:これはちょっと特別です。そもそも、日常生活で「Tam Biet+人称代名詞」を聞いたことがありません。ニュース番組の終わりにニュースキャスターが使っていたかもしれません。それほど、ベトナムで生活していて滅多にお目に掛かれない言葉です。
もし、皆さんがタンビエット(Tam Biet)を遭遇できましたら貴重な体験かもしれません。
以上
つづく