一部上場企業 ベトナム現地法人社長の裏ブログ

ベトナム裏情報です。公の場では語られない事実を掲載。

日本人を搾取する方法

日本には有能な人材が多くおります。
このような混沌としたベトナムでは経験年数が多い40代よりも新卒の若者が適任だ。
社内で探したってそんな人材は皆無だろう。


そこで、某有名大学でヘッドハンティングと行きましょう。


(※これは10年程前に実際にあった話にアレンジを加えています)


有名大学と言えば、早稲田大学にしましょう。彼らは果敢に海外も渡り歩く勇気と理不尽な問題を解決する知性を備えている。


さて、どうやってベトナムに連れて来るか。


ベンチャー企業を一緒にやろうと誘ったらいいじゃないか。
少しでも出資してもらえばいい、儲かれば山分けだ。夢みたいな話だろう。
ただ、儲からなければ給与なんて払わなくていい。こんな条件、新卒の馬鹿しか引っ掛からん。早稲田大学って言ったって社会人経験なしなんでも有名人を顧問にすれば黙ってしまうものだ。


出資者の我々はリスクゼロ。
そりゃあ、儲かったらあの若造にも分けてやればいい。ただ、20年は掛かるだろう。その時にはアイツは40過ぎのオッサンだら、儲かってなかったら自分で辞めるよ。
その後のことは心配無用。



こんな話で盛り上がり、早稲田大学卒業生を中心としたベンチャー企業がスタートした。企業WEBサイトには超の名前が付くほどの有名人が顧問を務めていた。
流石に出資者は上手だ。



それから、数年後彼は30歳の誕生日を前に案の定退職した。


22歳で現地法人代表の肩書にどんな価値があったのか。
月給は数十万円。もちろん、所謂現地採用と同等の待遇だ。



彼は40代や50代のベテランを遥かに凌ぐ活躍を見せ、ゼロから会社を育てることに成功した。


彼は後悔なんてしていないだろう。
現実問題として、続けることに限界を感じたのだろう。


同じ経営者として、恥ずかしく思うのは私だけだろうか。


人並外れた意欲と能力を兼ね備えた若者は「夢」を対価に働く。
野蛮な経営者は有能な人材を「夢」を与え、金銭的対価を惜しむ。



                                   つづく

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